各教育現場の学習状況を考慮したCBTの難易度分類アルゴリズムの構築に関する研究

近年、小中学校でのGigaスクール構想の推進を通じて、学校と家庭を繋ぐ中での個別最適な学習を図ることが求められています。そのための学習支援システムとして、個別最適な教材提供を可能とするCAT(Computer-Based Adaptive Testing)の活用が期待されています。

しかし、個別最適の実現には、対象とする学習者群毎に異なる、設定する教師の評価基準が異なる、日頃の学習活動に応じて状況が変化する等、一元的に実現するシステム化の点で課題があります。

本研究では,機械学習手法を用いることで、対象とする学習者群に対する教員の評価基準、学習者の学習成果,また教材群全体で見た知識体系を動的に扱いながら,個別最適な問題提供を図るための難易度更新できる分類アルゴリズムを構築します。

学習履歴の統計量と教員のポリシー、BERTで生成した問題文の文章ベクトルをニューラルネットワークの入力としたアルゴリズムを構築し、実運用されているCATの問題の難易度を更新した結果、90%を超える精度で、教師の設定する内容を再現できることを確認しました。

chart