MRを用いた情報通信ネットワークのスキルトレーニングに関する研究

近年、技能習得の有効な手段としてMRを利活用することが注目されています。

しかし、学校教育課程で導入されている事例はなく、MRをどこまで教育に応用できるかは未知な状況でした。そこで、本研究では、MR活用の学校教育での効果を探るべく、高校情報Ⅰ(必修)への適用を試み、その有用性を明らかにしていきます。具体的には、情報通信ネットワーク単元の家庭内LAN構築(高校情報Iの内容)を対象としています。技能習得に関わる学習理論として、知識と技能の両面を育成するために学習内容を実際に経験し、振り返る経験学習モデルがあります。

本研究では、この理論に沿って、現実空間の中にMRで仮想的なネットワーク環境を創り出し、そこで経験的な学習と知識習得を同時に図れる情報システムを開発しています。

ネットワークの初学者を対象に、紙のワークシートとMRで「気付き」「分かったこと」の個数を比較した結果、紙のワークシートは1.85個、MRは6.28個となり、MRを活用した方が3.38倍の数値的な効果を確認しました。


HoloLens2で家庭内ネットワーク構築体験する動画